この記事は、読書感想文の本選びに迷っている学生さんや『おとなになるってどんなこと?』の感想が知りたい方に向けた記事です。
- 今年の読書感想文はどんな本にしようかなぁ?
- 吉本ばななさんの『おとなになるってどんなこと』の感想が知りたい。
- 「大人になる」って言うけど、どういうことだろう?
こんな疑問を解決します!
どうも、おみそです。
私は、毎日読書をしている本大好き人間です。
今でこそ読書が大好きですが、私は読書感想文を書くのが大嫌いな子供でした。
そんな元読書感想文苦手人間の視点から、この記事を書いています。
最後に、この本で読書感想文を書くときのコツも紹介しています。
それでは、読んでいきましょう!
本の海へ、レッツダ~イブ!
『おとなになるってどんなこと?』の概要
先に大事なこと言います。
吉本ばななさんが本書で伝えたいメッセージは、
大人になんてならなくていい、ただ自分になっていってください。
吉本ばなな著『おとなになるってどんなこと?』まえがき より
です。
それが、私たちがこの世に生まれてきた目的なのだと。
「自分になってください。」ではなく(少しずつでいいから)「自分になっていってください。」と。
『おとなになるってどんなこと?』という題名の本のまえがきで、
「大人になんてならなくていい」ですよ(笑)
なかなかとがっていてすてきだな、と思います。
- 題名:『おとなになるってどんなこと?』
- 著者:吉本ばなな
- 出版社 : 筑摩書房 (2015/7/7)
- 発売日 : 2015/7/7
- 新書 : 125ページ
本書は全部で8つの問いについて書かれています。
第一問 おとなになるってどんなこと?
第二問 勉強しなくちゃダメ?
第三問 友だちって何?
第四問 普通ってどういうこと?
第五問 死んだらどうなるんだろう?
第六問 年をとるのはいいこと?
第七問 生きることに意味はあるの?
第八問 がんばるって何?
著者の吉本ばななさんはこんな方です。
1964年、東京生まれ。
詩人・思想家の吉本隆明の次女。日本大学芸術学部文藝学科卒業。
87年小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞、同年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、89年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)を受賞。
著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで、93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞の三賞を受賞している。
amazon著者情報より抜粋
『おとなになるってどんなこと?』は、吉本ばななさんが子供や「おとなになるって?」と疑問に思っている大人に向けて書かれた本です。
ばななさんの経験をもとにそれぞれの疑問についてこたえる形式になっていて、エッセイに近いです。本を通して、答えのない問題について考えたい人におすすめです。
読書感想文に吉本ばなな『おとなになるってどんなこと?』をおすすめする理由
それでは、一つずつみていきましょう。
若者に向けて書かれている
ばななさんは本書を、
まだ年齢的に子供の人や「自分の中の子ども」を抱えた大人
に向けて書いたそうです。
所々、「ちょっと難しいかな?」と感じるところもありますが、
全体的に子供でも読めるように書かれているので、中学生くらいの方も読むことができると思います。
中学生のころに読んでみたかったな。
全部読まなくても感想が書ける
なんと!この本は、全ページ合わせて125ページです。
しかも本の下部はイラストになっているので、1ページごとの文字数も少なめです。
本を読み慣れていない人でも読みやすい文章量になっています。
なにより、それぞれの問いごとに内容が分かれているので、
ぶっちゃけ、全部読まなくても感想が書けます。
もちろん、じっくり読むのもいいと思います。
私は3回くらい読んでいますが(笑)
自分の考えが書きやすい
読書感想文を書くうえで、これが一番大きいと思います。
読書感想文というと物語・小説の感想を書くというイメージが強いですが、
この中から選んで!と言われていないかぎり、基本的にはなんの本でもいいですよね。
(中学生で『はらぺこあおむし』とかじゃなければね。笑)
物語や小説の場合、ストーリー展開を把握したり、その物語が伝えたいメッセージをくみ取ったりしなきゃいけないので、けっこう難しいと思います。
ですが、『おとなになるってどんなこと?』は、
そもそもテーマとなる問いとそれに対する著者の考えが書かれているので、
自分の考えが書きやすいです。
本の題名にもあるように、『おとなになるってどんなこと?』に対する自分の考えを書けばいいわけです。
そんな高尚な考えである必要はありません。自分なりの考えでいいんです。
だって、大人でも「大人になる」ってどういうことなのか、よく考えていない人もいますから。
『おとなになるってどんなこと?』の感想:大人になるとは
本書では全部で8つの問いについて書かれていますが、今回は「大人になること」にしぼって感想を書きます。
吉本ばななさんは、大人になることを
- 本当の意味で他人を思いやること (第一問より)
- 自分がよく分かるようになって、今したいことができること (第六問より)
と言っています。
それを踏まえての感想です。
思いやりってなんだろう
みなさんは、「思いやり」ってなんだと思いますか?
私は、
相手の立場に立って物事を考えて、行動すること
だと思っています。
つまり、「もし自分がこの人だったら…?」と考えて動くことです。
ばななさんは本書の中で自分が大人になった瞬間を「ほんとうの意味で他者を思いやった瞬間」と書いています。
「ほんとうの意味で思いやった瞬間」っていうのは、
自分が心からそうしたいと感じて、体が動いたときなのかなぁと。
そういえば、年齢を重ねるごとに生きやすくなった
これはもう、ただただ私の感想です。
思えば、中学生くらいのころは周りのことが気になりすぎて、あんまり自分のやりたいことができませんでした。
気にせずやればいいじゃん!と思うのですが、どうしてか、それができなかったです。
自意識過剰ってやつですかね。
でも子供のころって自分のことで精一杯でそれが当たり前だと思います。
今では、下手に周りを気にせず、自分のやりたいことができるようになってきました。
自分の好きなことや得意なこと、苦手なことやイヤなことが分かってくるので、生きやすいです。
自分のことがよく分かってくることもまた、大人になることなのかもしれません。
まとめ:【感想文を書くコツ付き】
本書で感想文を書こうと思っている方は、
大人になることについて、一般的な考えと筆者の考え、そして自分の考えを比較するといいですよ。
それだけで、立派な文章になります。
一般的な考え⇔筆者の考え⇔自分の考え を比べてみる
今回は、吉本ばななさんの『おとなになるってどんなこと?』を
「読書感想文におすすめする」といった視点で紹介しました。
読書感想文って宿題なので、まぁやらされるわけですが、
どうせ自分の時間を使うなら自分のためになる本を読んだ方がいいと思うんです。
そういう意味でも本書はおすすめできます。
また、もう大人だよ。という人も、一度立ち止まって見て、
子供のころに感じていた疑問について考えてみてはいかがでしょうか。
読書感想文の本として読みたい!
ちょっと哲学しようかな。
そう思われた方は、本書を手に取ってみることをおすすめします。
"大人向け"の作品ですが、大人について考えたいという方は、こちらの記事「【書評】燃え殻『ボクたちはみんな大人になれなかった』あらすじ・ネタバレ感想!【Netflix配信】」をご覧ください。「つまらない大人になってしまったなぁ」と感じた時、青春時代を懐かしみたい時におすすめの作品です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、また!