エッセイを読んだみたいから、おすすめを知りたいな。どんなエッセイがあるの?
エッセイを読んでみたいけど、どうやって選んだらいいか分からない…おすすめはある?
こんなお悩みを解決します!
この記事で分かること
- 読書家のおすすめエッセイ17選
- テーマ別のエッセイ紹介
- エッセイの内容と感想
どうも、おみそ(@kumoinasu_omiso)です。わたしは年100冊の読書を楽しむ、当ブログ「くもゐなす茶房」の看板猫です
くもゐなす茶房のマスター・飼い主です。おみそに本のことを学んでいます
この記事は、読書家のおすすめエッセイ17選を紹介しています。
わたしは、2年前までエッセイを一冊も読んだことがありませんでした。
ですが、ある一冊のエッセイとの出会いをきっかけに、2年間たくさんのエッセイを読んできました。
今でも、月1冊以上はエッセイを読んでいます。
本記事は、そんなわたしが本当におすすめできるエッセイだけを厳選して、解説しています。
この記事を読めば、エッセイを全く読んだことがない初心者さんでも、あなただけの素敵な一冊に出会うことができますよ。
エッセイとの素敵な出会いをお手伝いできれば幸いです
読書家のおすすめエッセイ17選
さっそく、おすすめエッセイ17選を紹介します。
おすすめエッセイの一覧表がこちらです。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 | ページ数 |
もものかんづめ | さくらももこ | 集英社 | 2001年 | 287ページ |
そして生活はつづく | 星野源 | 文藝春秋 | 2013年 | 208ページ |
大泉エッセイ | 大泉洋 | KADOKAWA | 2015年 | 402ページ |
いのちの車窓から | 星野源 | KADOKAWA | 2017年 | 208ページ |
ナナメの夕暮れ | 若林正恭 | 文藝春秋 | 2018年 | 272ページ |
すべて忘れてしまうから | 燃え殻 | 扶桑社 | 2020年 | 221ページ |
あやうく一生懸命生きるところだった | ハ・ワン | ダイヤモンド社 | 2020年 | 288ページ |
思わず考えちゃう | ヨシタケシンスケ | 新潮社 | 2019年 | 144ページ |
この世でいちばん大事な「カネ」の話 | 西原理恵子 | 角川書店 | 2011年 | 202ページ |
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー | ブレイディ・みかこ | 新潮社 | 2019年 | 336ページ |
よみがえる変態 | 星野源 | 文藝春秋 | 2019年 | 208ページ |
働く男 | 星野源 | 文藝春秋 | 2015年 | 256ページ |
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 | Jam | サンクチュアリ出版 | 2018年 | 176ページ |
社会人大学人見知り学部卒業見込 | 若林正恭 | KADOKAWA | 2015年 | 368ページ |
阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし | 阿佐ヶ谷姉妹 | 幻冬舎 | 2018年 | 268ページ |
やめてみた。 | わたなべぽん | 幻冬舎 | 2016年 | 118ページ |
ぼくのうつやすみ | ミヨシ | 電子書籍出版 | 2021年 | 207ページ |
定番のエッセイから電子書籍出版のエッセイまで、幅広く選出しました。
この後で、テーマごとに分けて解説しています。
エッセイの紹介内容
- エッセイの簡単な内容
- 読んだ感想
- どんな人におすすめできるか
テーマ別おすすめエッセイ
気になったところを中心に読んでみてください。
あなたの心に届く一冊をお届けします♪
面白い!超定番おすすめエッセイ
まずは、定番の人気作品の中からおすすめする3作品を紹介します。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
もものかんづめ | さくらももこ | 集英社 | 2001年 |
そして生活はつづく (文春文庫) | 星野源 | 文藝春秋 | 2013年 |
【電子特典付】大泉エッセイ 僕が綴った16年 (角川文庫) | 大泉洋 | KADOKAWA | 2015年 |
毛色はちがいますが、どれも生活を綴った面白いエッセイです。
さくらももこ『もものかんづめ』
どんな内容?
こんなエッセイ!
めちゃめちゃ笑えて心温まる、これからも後世に語り継がれるであろう伝説級の作品。
「サザエさん」とともに日曜日の代名詞である国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」の生みの親であるさくらももこさんのエッセイです。
始めの「奇跡の水虫治療」から「結婚することになった」まで、終始面白い。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- エッセイで大笑いしたい人
- 「ちびまる子ちゃん」の作者の人柄が気になる人
- 基本、すべての人におすすめできます!
感想
「誰にでもおすすめできる本」ってこの世界にそうはありません。
ですが、「もものかんづめ」は老若男女だれにでもおすすめできるエッセイです。
この記事を読んでくれているあなたがどんな人かは分かりません。でも、断言します。
"あなたに"自信をもっておすすめできる本です。
わたしの感想は一言で十分です。
とにかく面白い!!
後は、実際に読んでみてください。
それだけ言えれば、構いません。
ごめんなさい。やっぱりこれだけ伝えさせてください。
読後、こんなに面白くて素敵な人がもうこの世にはいないという事実に切なくなると同時に「ちびまる子ちゃん」や「もものかんづめ」といった最高のエンタメをこの世界に置いていってくれたことに感謝するばかりです。
「もものかんづめ」を聴くことができるのは「audiobook.jp」です
<新作続々追加!オーディオブック聴くなら - audiobook.jp>
星野源『そして生活はつづく』
どんな内容?
こんなエッセイ!
"つまらない毎日の生活を面白がる"がテーマの星野源さんの初エッセイ。
携帯料金の支払い、掃除に洗濯、引っ越しと普通の日常をおもしろおかしく描いた作品。
「料金支払いはつづく」から「ひとりはつづく」の15篇(+漫画)に加え、文庫版ではきたろうさんとの対談が収録されています。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- とにかく笑いたい人
- 普通の生活を楽しみたい人
- 星野源がいろいろなことに挑戦し続ける理由が知りたい人
感想
今や、紅白歌手で俳優、エッセイストでもある星野源さん。
そんな彼が"普通の生活"をテーマに書いたエッセイです。
そんなすごい人なら普通の生活の優雅なんじゃないの?
本当に普通だよ。掃除、洗濯、引っ越し、携帯料金の支払い...などなど
それでいて、その普通の日常がおもしろいんです。
"生活が苦手"と自負する星野源さんのショートコメディを観ているかのような一冊です。
クスッと笑える話が多いですが、心に響くエピソードもたくさんあります。
「子育てはつづく」が個人的なおすすめエピソードです。
記事にしています!
大泉洋『大泉エッセイ』
どんな内容?
こんなエッセイ!
紅白歌合戦の司会も務める大泉洋さんの18年を綴った、売上46万部超えの大人気エッセイ。
各年代の大泉洋さんとおしゃべりをしている感覚で楽しめる一冊。何でもない内容から結婚の挨拶、娘の話まで彼の生活が詰まった作品です。
「1997-2001」「2000-2005」「2004-2005」「2013」「2015」で構成されています。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- おしゃべりしている感覚でエッセイを楽しみたい人
- くだらないことで笑いたい人
- 何も考えたくなくなっている人
- 大泉洋さんの雰囲気が好きな人
感想
これがエッセイであることを忘れてしまう、そんな一冊です。
喫茶店や居酒屋で、(いい意味で)くだらない話を延々としているような感覚になります。
それも過去の大泉洋さんと。
個人的には、「2013 大泉洋、40歳、書き下ろし」「2015 文庫版書き下ろし」が好きです。
まだ幼い娘さんへの思いは心に、じ~んと響きました。
特に前半は、何も考えたくないときに読むのがおすすめです。
くだらないな~とニヤニヤできます。笑
人生の本質。価値観が深いおすすめエッセイ
「生きるうえで大切なことってこういうことだよなぁ。」と感じさせてくれるエッセイを紹介します。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
いのちの車窓から【電子特典付き】 (角川文庫) | 星野源 | KADOKAWA | 2017年 |
ナナメの夕暮れ (文春文庫) | 若林正恭 | 文藝春秋 | 2018年 |
2冊とも、おみその人生に大きな影響を与えた作品たちです
星野源『いのちの車窓から』
※2022年1月に文庫本発売
どんな内容?
こんなエッセイ!
星野源さんが日常の中で素敵だと思ったことや人、風景を綴ったエッセイ。
心で感じたことをそのまま言葉に落としている印象のある一冊。"人"に焦点をあてた話やドラマや楽曲のことなど内容は様々です。
全30篇で構成されていて「人見知り」「新垣結衣という人」「ひとりではないということ」などが収録されています。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 人生で大切なことについて考えたい人
- 心温まるエッセイを読みたい人
- 「逃げ恥」で大ブレイクした最中の星野源を知りたい人
感想
おひさまに当たっているような気持になれる、心温まる一冊です。
星野源さんのものの見方がとにかく素敵。
本書では、売れない時代や大病を乗り越えてきた大人気アーティストの心の機微を感じることができます。
新垣結衣さんとご結婚される前ですが、「新垣結衣という人」というエピソードでガッキーをべた褒めしています。
それも心から敬意を表しているのが分かる文章です。
記事にしています!
エッセイ書評で一番人気の記事です
余談ですが...『いのちの車窓から』では「大泉洋」というタイトルの話があります。『大泉エッセイ』とあわせて読むと面白いですよ。
若林正恭『ナナメの夕暮れ』
どんな内容?
こんなエッセイ!
人見知りだった若林さんが、徐々に世界を肯定するようになっていく心境が綴られたエッセイ。
ものごとを"ナナメ"に見てきた若林さん。「他人の目が気になる」「自己否定してしまう」「思いを素直に伝えられない」と悩みながらも、自分なりの答えを模索します。
雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載された第1章(33篇)と書籍化にあたり加筆された第2章(5篇)が収録されています。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 生き辛さを感じている人
- 自分の人生観と向き合いたい人
- 内向的な人
感想
人生で一番大切なことに気付かせてくれる一冊です。
自分の弱さを否定せず、弱さとうまく付き合って自分を認めていこうと思わせてくれれる素晴らしい作品。
あとがきにある若林さんのお父さんとのエピソードを読むと、思わず感動します。
わたしがエッセイを読むきっかけになった本です。
記事にしています!
疲れた心にそっと寄り添うやさしいエッセイ
心が疲れたときに読みたいエッセイ3作品を紹介します。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
すべて忘れてしまうから | 燃え殻 | 扶桑社 | 2020年 |
あやうく一生懸命生きるところだった | ハ・ワン | ダイヤモンド社 | 2020年 |
思わず考えちゃう | ヨシタケシンスケ | 新潮社 | 2019年 |
何度も読み返したい「心の処方箋」になるエッセイたちです
燃え殻『すべて忘れてしまうから』
どんな内容?
こんなエッセイ!
『ボクたちはみんな、大人になれなかった』の作者・燃え殻さんの初エッセイ。
日常の些細なことを綴った心が疲れてしまった夜に読みたい一冊です。
全50篇からなるこの作品の一つ一つが、まるで自分の記憶であるかのように鮮明に思い浮かびます。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 眠れない夜がある人
- 心や体が疲れている人
- 最近しんどいと感じることが増えた人
感想
普通に生きていたら忘れてしまいそうな心の機微を繊細に描写したエピソードが数多くあります。
読み終わった後には、いくつかの短編映画を観たような感覚になる不思議な一作です。
初めてこのエッセイを読んだときは、読者にそっと寄り添う燃え殻さんの言葉に心打たれました。
それまで燃え殻さんのことを全く知らなかったですが、それでも彼の人となりがよく分かります。
とても繊細でやさしい心を感じました。
疲れたときや少ししんどいなと感じたときにくり返し読むのがおすすめです。
まるで、心に点滴を打ってもらっているかのような気持ちにさせてくれます。
感じてはいたけど蓋をしてしまっていた感情、思ってはいても誰とも共有せず受け流してしまった心の機微を思い出させてくれる、素敵なエッセイです。
詳しい感想はこちら
ハ・ワン『あやうく一生懸命生きるところだった』
どんな内容?
こんなエッセイ!
韓国でベストセラーを記録した、疲れ切った人に贈りたいエッセイ。
人生の折り返し地点に立ち、自分が何のために頑張っていたのか、ふと疑問に思ったワンさん。それまで勤めていた会社を辞職し、自分らしく生きることを決意します。所々、日本の作品も登場するため、海外エッセイでも親しみやすい内容になっています。
全4部からなる本作ですが、300ページ近いボリュームにも関わらずスラスラと読める、エッセイ初心者でも読みやすい一冊です。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 毎日頑張って疲れてしまった人
- 自己肯定感が低い人
- 自分のやりたいことが分からない人
感想
「あれ、わたしってなんのために頑張ってたんだっけ?」
ふとそんな疑問が浮かんでくることってありませんか。
そんなときに読みたいのが『あやうく一生懸命生きるところだった』です。
わたしは、ちょっと頑張りすぎかも...と思っていたときに、書店で本書と出会い、そのまま購入しました。
頑張りすぎてガス欠になりそう...
心が折れてしまった...
誰しもそんなときがあります。
- まさに今、頑張りすぎている人
- ついつい頑張りすぎちゃうくせがある人
そんな人は、この本を一冊持っておくと、いざというときに立ち直ることができると思います。
ちなみに、おすすめエピソードは「ダメな自分を認めたら、自尊感情が増してきた」です。
ここで登場する法輪和尚の言葉がとてもよかったので、少しだけ紹介します。
自尊感情が低い人たちは、自身を過大評価し、素晴らしい人間だという幻想を持っている。この幻想と現実のギャップが大きいほど、悩みも大きくなるのです。
『あやうく一生懸命生きるところだった』p236
詳しい感想はこちら
ヨシタケシンスケ『思わず考えちゃう』
どんな内容?
こんなエッセイ!
絵本作家・ヨシタケシンスケさんがついつい考えちゃうことをまとめた初エッセイ。
クスッと笑えるお話から人生について"思わず考えちゃう"エピソードまで幅広く書かれています。イラストとともにヨシタケシンスケさん独自のやさしい目線で綴られています。
「ついつい考えちゃう」「父だから考えちゃう」「ねむくなるまで考えちゃう」の3章構成です。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 考えすぎて気疲れしている人
- 育児に疲れてしまった人
- エッセイを読んでクスッと笑いたい人
- ヨシタケシンスケさんのイラストが好きな人
感想
ヨシタケシンスケさんがスケジュール帳に書き留めていたスケッチに解説を加えたものです。
ゆるいイラストに添えられた言葉はなんともないことから人生の本質的なことまでさまざま。
ですが、そのすべてに共通しているのは、不器用で繊細な人にやさしいエッセイです。
仕事や人間関係、育児に疲れてしまったときに読みたい本です。
ヨシタケシンスケさんは他にもエッセイを書いてるよ
強く生きる女性のノンフィクションエッセイ
お次は、女性作家さんのノンフィクションエッセイです。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫) | 西原理恵子 | 角川書店 | 2011年 |
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー | ブレイディ・みかこ | 新潮社 | 2019年 |
2作品とも名作エッセイだよ
西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』
どんな内容?
こんなエッセイ!
「毎日かあさん」などで有名な漫画家・西原理恵子さんの"人生とお金"について書かれたエッセイ。
お金がなくて苦労した子供時代から稼げるようになってからのお金との向き合い方まで、西原理恵子さんのお金と向き合ってきた壮絶な半生が綴られた一冊です。
漫画家さんのエッセイですが、がっつり文章で書かれています。内容も濃く、読み応えのある作品です。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- お金との向き合い方を知りたい人
- 有名な漫画家さんの半生を追体験したい人
- 一人の女性がもがきながら生きる姿を読みたい人
感想
あなたは「お金」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
宝くじで一攫千金!
…それだけ?
うーん、あんまりいいイメージはないかな?汚いモノって感じ?
「お金=悪い、汚い」
少しでもそんなイメージが浮かんだ人に読んでほしい一冊です。
言ってしまえば、お金と向き合うことは人生と向き合うということです。
このエッセイには"お金"という幸せに生きるための道具を使って人生を豊かに生きるための教訓が詰まっています。
ブレイディ・みかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
どんな内容?
こんなエッセイ!
シリーズ累計100万部突破&ノンフィクション本大賞受賞のブレイディ・みかこさんの大人気エッセイ。
イギリスの「元底辺中学校」に通う息子と母親の成長物語であり、社会問題を考えるきっかけにもなる、まさに"一生モノの課題図書"です。
タイトルの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、息子さんが紙に書いていた言葉です。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 小説のようなエッセイを読みたい人
- 社会問題について向き合ってみたい人
- 思春期の子供との向き合い方に悩んでいる人
感想
小説を読んでるのか?と思うほどおもしろいエピソード。
そして、社会問題について深く考えさせられる。
それに尽きます。
イギリスと日本のハーフである息子の成長記であり、子供との向き合い方の教本であり、小説のようなストーリーであり、社会問題を考えるきっかけにもなるというとんでもない一冊です。
これが1000円やそこらで買えてしまう世の中に感謝すらあります。
個人的おすすめエピソードは「誰かの靴を履いてみること」
ここで登場する「エンパシー」という概念は本書をきっかけに広く認識されるようになったと言っても過言ではありません。
すべての人に読んでほしい、それくらいおすすめです
シリーズ完結の続編「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2」も2021年に発売されています。
星野源さんのエッセイ
星野源さんのエッセイはすでに2作品紹介しました。
ですが、まだまだ魅力的なエッセイがあります。
ここまで紹介したエッセイに加え、おすすめできる作品を2つ選びました。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
よみがえる変態 (文春文庫) | 星野源 | 文藝春秋 | 2019年 |
働く男 (文春文庫) | 星野源 | 文藝春秋 | 2015年 |
星野源さんのエッセイ4作品については、下の記事でまとめています。
おすすめの読む順番も解説しているので、より詳しく知りたい方は読んでみてください。
星野源『よみがえる変態』
どんな内容?
こんなエッセイ!
くだらないことから死生観まで、生き方を考えさせられるエッセイ。
前半は、仕事が増え、超多忙の星野源さんの音楽活動、俳優業などについて下ネタ多めで綴られています。
黒塗りの見開き1ページを挟んだ後半は、壮絶な闘病記です。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 生き方について考えたい人
- 今や大人気の星野源さんの闘病記を読みたい人
- くだらない下ネタを楽しみたい人
感想
初めて読んだとき最も衝撃を受けたエッセイです。
正直に言うと、この本を読むまではあまり星野源さんのことを知りませんでした。
ドラマ『逃げ恥』と楽曲『SUN』が好きだったくらいです。
前半は「くっだらないなぁ。笑」と思いながら楽しく読んでいましたが、後半、内容は一変。
そこからは、目を離さずに一気読みでした。
「生きる」ことについて真剣に考えさせられる作品です。
ぼくも読んだけど、「文庫化に際してのあとがき」がよかったよ
『いのちの車窓から』とセットで読むことをおすすめします♪
星野源『働く男』
どんな内容?
こんなエッセイ!
星野源の活動を丸裸にしたファンにはたまらない一冊。
これまでの歌手活動、俳優業を振り返るだけでなく、映画評などがあり、盛りだくさんのエッセイです。同じく多方面で活躍する又吉直樹さんとの対談も収録されています。
「働く男」「書く男」「歌う男」「演じる男」「そして、また働く男」の5部で構成されています。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 星野源のファンの人
- 星野源が気になっている人
- 映画評論が読みたい人
- 多才な星野源さん、又吉直樹さんの仕事観が知りたい人
感想
等身大の星野源の魅力が詰まった星野源好きにはたまらないエッセイです。
わたしは、エッセイを読んでから星野源さんのファンになりました。
2015年までの"星野源"をあまり知らない人でも楽しめる内容になっています。
「星野源をよく知らない」という方には、映画エッセイ、ショートストーリー、又吉さんとの対談がおすすめです。
ちなみに、映画エッセイは、映画を観ていなくても楽しめます。
知らない映画ばかりでしたが、映画を観て星野さんが感じた事が面白かったです。
個人的には又吉さんとの対談がよかったと思います。
多方面で活躍されている方同士ということもあり、それぞれの仕事観に芯が通っています。
思わすなるほど!と唸ってしまいますね。
読むと、職業に対する視野が広がるよ
HSP(繊細さん)におすすめのエッセイ
HSP(繊細さん)におすすめするエッセイ2冊がこちらです。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 | Jam | サンクチュアリ出版 | 2018年 |
完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫) | 若林正恭 | KADOKAWA | 2015年 |
強度のHSPであるわたしが読んで、これは繊細さんにおすすめできると思った二つを選びました。
ちょっとしたことで落ち込んだときは『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』、自分の性格についてがっつり向き合いたいときは『社会人大学人見知り学部卒業見込』がおすすめです。
Jam『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』
どんな内容?
こんなエッセイ!
SNSや人間関係にモヤモヤしたときに心を軽くしてくれるコミックエッセイ。
「既読スルーされて落ち込む」といったSNSならではの悩みから仕事や人間関係で誰もが抱える悩みまで、Jamさんならではの視点でゆるっと生きていく術が描かれています。
4コマ漫画に解説が付いていて、読書が得意でない人でもとっつきやすい内容。見開き1ページが一つのテーマになっているので、サラッと読むことができます。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 繊細さん
- 気にしすぎちゃう人
- 人間関係で傷ついている人
感想
「あなたが他人を気にしている間に、その人は楽しんでいるよ」
「あなたのことなんて気にしていないよ」
そんなありふれた言葉をこれほどまでにユニークに表現したタイトルが他にあったでしょうか。
「そういう風に考えちゃってもいいんだ」「もっとゆるく生きてみよう」と思わせてくれるやさしい本です。
個人的なおすすめエピソードは「23 どうしても合わない人がいる」です。
「自分と合わない人は幸せ担当が違うだけ」という結論がとてもしっくりきました。
Jamさんの言葉が心にストンと落ちてくるのが、心地いいです。
ちょっとしたことが気になって落ち込んでしまったときにこの本を開くと、あなたの心に響くエピソードがきっと見つかるでしょう。
かわいいイラストに似合わない芯の通ったセリフがおもしろいよ
ちなみに、『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ』は続編も出版されています。
若林正恭『社会人大学人見知り学部卒業見込』
どんな内容?
こんなエッセイ!
2008年のM-1グランプリでブレイクを果たしたオードリー若林さん。売れたことで初めて"社会"に参加し、世の中の違和感に葛藤する様子がありのままに描かれたエッセイ。
雑誌「ダ・ヴィンチ」での数年の連載をまとまたもので、年齢を重ねるにつれて感じる、若林さんの心境の変化がよく分かります。
「社会人1年生」から「社会人4年生」「真社会人」「社会人大学卒業論文」と350ページを超える超大作です。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 人見知りの人
- 繊細さん
- 自分の内面と向き合いたい人
- 世の中のことを納得いくまで考えたい人
感想
内向的な人、人見知りの人、気にしいの人は間違いなく共感できるエッセイです。
若林さんは、自他ともに認める人見知り。
周りの人の目を気にしまくっていたわたしが「こんなに気にする人っているんだ。」と思うほどです。
そんな若林さんですが、"考えすぎちゃう"性格だからこそ、納得できるまで思考をやめません。
そんな全力で社会と自分と向き合う姿に心打たれる人が多いのではないでしょうか。
実際、本書は20万部を超えるベストセラーを記録しています。
「ものごとに対しての素直さ」という大人になるほど薄れるものです。
本書は、そういう感覚をもったまま30代を迎え、社会の中でもがいた若林さんだからこそ書くことができた作品です。
記事にしています!
おすすめエピソードや名言も詳しく解説しています。
今だけ!Kindle Unlimitedで読み放題のおすすめエッセイ
最後に、Kindle Unlimitedで読み放題のおすすめエッセイを紹介します。
タイトル | 作者 | 出版社 | 出版年 |
阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし | 阿佐ヶ谷姉妹 | 幻冬舎 | 2018年 |
やめてみた。 | わたなべぽん | 幻冬舎 | 2016年 |
ぼくのうつやすみ | ミヨシ | 電子書籍出版 | 2021年 |
わたしは、「Kindle Unlimited」に入っていて、日々読み放題の本を読み漁っています。
その中でも気軽に読めて、内容がいいものを厳選しました。
「Kindle Unlimited」は電子書籍が読み放題の月額制サービスです。無料期間中にやめれば一切料金は発生しません。
Kindle Unlimitedに加入してから年100冊以上の読書を楽しめるようになりました
スマホやタブレットで読むことができるので、スキマ時間を活用したい人におすすめです。
ちなみに、時々ですが「2ヶ月で99円」などのセールもやっています。
詳細はこちらから確認できます。
\Kindle Unlimitedのセール情報をチェックする/
ぼくはKindle Unlimitedで電子書籍デビューしました
阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』
どんな内容?
こんなエッセイ!
女性芸人「阿佐ヶ谷姉妹」のお二人が6畳一間で生活する様子を綴ったエッセイ。
終始ほんわかした雰囲気で、本当の姉妹ではない、友人でも恋人でもない二人の不思議な共同生活が描かれます。
お二人がそれぞれの視点で交互にエッセイを書いています。このエッセイには、初挑戦となる「恋愛小説」も収録。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- ほんわかした気持ちになりたい人
- 40代独身女性の2人暮らしを覗いてみたい人
- NHKのドラマ化で気になっている人
感想
女優の木村多江さんと安藤玉恵さんが主演でNHKドラマ化された作品。
丁寧な口調で書かれていて、まるで耳元でそっとささやいているような文章。
何か大事件が起きるわけではなく、淡々と進む6畳一間でのできごと。
大笑いするというより、クスッと笑って、ほんわかした気持ちになることができます。
他人同士ですから、お互いに多少の不満はあったりします。
それでもお互いのことを尊重しながら共同生活をしていることが伝わってくる。
気づけばふたりののほほんとした雰囲気がクセになります。
ふたりのほんわかした空気感に癒されます♪
わたなべぽん『やめてみた。』
どんな内容?
こんなエッセイ!
漫画家のわたなべぽんさんが生活の中で"やめてみた"ことをテーマに日々の変化を綴ったコミックエッセイ。
ぽんさんの生活にゆる~いミニマリズムを取り入れていく様子をかわいいイラストとともにするする読める作品です。
「第一章 家の中から、やめてみた」「第二章 身の回りのもので、やめてみた」「第三章 心の中も、やめてみた」の3章に加え、コラム「こんなものもやめてみた」で構成されています。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- 毎日やることが多すぎて忙しい人
- 自分が本当にやりたいことができていない人
- ゆるくミニマリズムを実践してみたい人
感想
著者のわたなべぽんさんが、実際にやめてみたこととその後の変化について書かれています。
実体験を漫画で描いているため、非常に読みやすいです。
スラスラと読めるのに、内容はリアルに伝わってきて、説得力があります。
新しいことを始めたり、自分の好きな人やこと、モノに時間をかけたりするためには、何かをやめなければなりません。
いくら「時間が足りない!」と叫んだところで、1日は24時間です。
本当に大切なことに時間を費やすために、「やってみようかな。」と思ったことを一つずつ実践してみるのがおすすめです。
ちなみに、1章なら「TVの巻」2章は「コンビニの巻」「スマートフォンの巻」、3章では「モヤモヤ人間関係の巻」「お詫びの巻」がよかったです。
「お詫びの巻」の「"すみません"を"ありがとう"に言い換える」は今も実践中です
ミヨシ『ぼくのうつやすみ』
どんな内容?
こんなエッセイ!
ゲーム会社で働くミヨシさんがうつ病と診断されて休職してから復帰するまでを描いたコミックエッセイ。
著者自身の経験をもとにしているため、当時の心情がとてもリアルに伝わってくる内容です。
全8話ですが、おもしろくて、あっという間に読めてしまいます。
こんな人におすすめ
こんな人に読んでほしい
- うつ病になったときにリアルな生活や心情が知りたい人
- 身のまわりに精神的な病気になった人がいる人
- うつや精神疾患の経験がある人
感想
ミヨシさんの経験がうつ病のすべてとは思いません。
ですが、少なくとも"ミヨシさんが経験したうつ病"についてはリアルに伝わってきます。
著者の「恥を承知で本当に感じた事しか描かない」という言葉通りです。
ミヨシさんが快方に向かった理由の一つに、集中できる状態であることが挙げられています。
うつは誰がなってもおかしくはない病気です。
本書を読んでおくことで、病気に限らず、精神的にしんどくなったときの応急処置くらいはできるかもしれません。
そして、うつのような精神的な病に罹ったとき、周りの支援がどれだけ大切か、ということを思い知らされました。
第6話での代表取締役・松山さんと著者が会って話すシーンでそれを痛感しました。
本書の魅力は、漫画ならではの表現にもあります。
それにより、シリアスになりがちな体験をコミカルかつリアルに読者に届けることを可能にしています。
うつをキャラクター化したり、心の状態を"ハートの器"で表現したり...
当人はとてもつらい経験をしていると思います。
それでも、自分のつらい体験を漫画でコミカルに描く覚悟に心を打たれました。
誰にでもできることではないです。
正直、電子書籍のみの出版であることが惜しい。
より多くの人に知ってもらいたい一冊です。
読書家のおすすめエッセイ17選【見やすい一覧表】:まとめ
この記事では、おすすめエッセイ17選をテーマごとに分けて紹介しました。
書影(Amazonリンク) | タイトル(Amazonリンク) | テーマ | 作者 | 出版社 | 出版年 | ページ数 | オーディオブック 電子書籍 |
もものかんづめ | 『ちびまる子ちゃん』の作者が送る超ロングセラーエッセイ | さくらももこ | 集英社 | 2001年 | 287ページ | 電子書籍:〇 Audible:×(audiobookは対応) | |
そして生活はつづく (文春文庫) | つまらない生活を面白がる!エッセイ | 星野源 | 文藝春秋 | 2013年 | 208ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
【電子特典付】大泉エッセイ 僕が綴った16年 (角川文庫) | 大泉洋の18年が詰まった一冊 | 大泉洋 | KADOKAWA | 2015年 | 402ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
いのちの車窓から【電子特典付き】 (角川文庫) | 人生で大切なことに気付かせてくれるエッセイ | 星野源 | KADOKAWA | 2017年 | 208ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
ナナメの夕暮れ (文春文庫) | 生き辛さを和らげてくれるエッセイ | 若林正恭 | 文藝春秋 | 2018年 | 272ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
すべて忘れてしまうから | 疲れたときに読みたい心の点滴のようなエッセイ | 燃え殻 | 扶桑社 | 2020年 | 221ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
あやうく一生懸命生きるところだった | 頑張りすぎちゃうあなたに贈る一冊 | ハ・ワン | ダイヤモンド社 | 2020年 | 288ページ | 電子書籍:〇 Audible:〇 | |
思わず考えちゃう | 生きるヒントをちょこんと渡してくれるエッセイ | ヨシタケシンスケ | 新潮社 | 2019年 | 144ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (角川文庫) | 人生におけるお金と大切さが分かるエッセイ | 西原理恵子 | 角川書店 | 2011年 | 202ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫) | イギリスでの母と息子の物語 | ブレイディ・みかこ | 新潮社 | 2019年 | 336ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
よみがえる変態 (文春文庫) | 死の淵から戻ってきた男が綴る一冊 | 星野源 | 文藝春秋 | 2019年 | 208ページ | 電子書籍:〇 Audible:× | |
働く男 (文春文庫) | 星野源ファン必見の一冊 | 星野源 | 文藝春秋 | 2015年 | 256ページ | 電子書籍:× Audible:× | |
多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 | 気にしずぎちゃう人のための4コマ漫画エッセイ | Jam | サンクチュアリ出版 | 2018年 | 176ページ | 電子書籍:〇 Audible:〇 | |
完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫) | 人見知りによる人見知りのためのエッセイ | 若林正恭 | KADOKAWA | 2015年 | 368ページ | 電子書籍:× Audible:× | |
阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし | 二人の暮らしに思わず癒される一冊 | 阿佐ヶ谷姉妹 | 幻冬舎 | 2018年 | 268ページ | 電子書籍:〇 Audible:〇 | |
やめてみた。 | やめることで大切なものを見つめられるエッセイ | わたなべぽん | 幻冬舎 | 2016年 | 118ページ | 電子書籍:〇 Audible:〇 | |
ぼくのうつやすみ | うつのリアルが分かるコミックエッセイ | ミヨシ | 電子書籍出版 | 2021年 | 207ページ | 電子書籍:〇 Audible:× |
気になる一冊を見つけることができましたか?
エッセイは読むタイミングが重要です。
読むときどきで、あなたの感じ方も変わるからです。
もし、気になる作品が見つかったら、今が読む絶好のタイミングです。
おみそはタイトルや内容を観て、惹かれた作品はすぐに読むようにしてるよ
人生は一度きり。
でも、本を通してたくさんの人から多くを学ぶことができます。
笑ったり、共感したり、自分とは違うなぁと思ったり、考えさせられたり...
エッセイを読むと、多様な価値観を楽しむことができ、あなたの人生をより豊かにしてくれます。
まずは、特に気になった一冊を読んでみよう♪
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事が少しでもあなたのお役に立てていれば幸いです。
それではまたお会いしましょう♪
おみそのつぶやき
耳で"読む"人増えてます♪
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こんな人に読んでほしい
- 「活字が苦手」
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- 「新しい本の読み方を体験したい」
おみそはラジオ感覚で聴いてます♪