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日常はエンタメだ!『そして生活はつづく』感想&あらすじ|天才星野源の秘密

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星野源さんのエッセイ『そして生活はつづく』の感想や内容が知りたいなぁ

悩んでいる人(飼い主)

星野源さんって色んなことに挑戦しているけど、どうしてだろう?

悩んでいる人(飼い主)

そんな悩みを解決します。

この記事で分かること

  • 星野源『そして生活はつづく』のあらすじと感想
  • 『そして生活はつづく』のおすすめエピソード&名言
  • 役者、歌手、エッセイストと多才な星野源の原点
おみそ

どうも、年100冊の読書を楽しんでいる、おみそ(@kuminasu_omiso)です。当ブログ「くもゐなす茶房」の看板猫です♪

くもゐなす茶房のマスター・飼い主です。おみそに本のことを学んでいます!

飼い主

旅行やお出かけといった「非日常」は楽しむことができても、日常生活を面白がることはなかなか難しいですよね。

そんな毎日の繰り返しをつまらなく感じる人も多いのではないでしょうか。

そんな方に向けて本記事では、日常を面白おかしく綴った星野源さんのエッセイ『そして生活はつづく 』を紹介します。

この記事を読むと生活を面白がるという新しい視点を得ることができ、今や超人気者・星野源さんが様々なことに挑戦する理由が分かります。

"日常生活ベタ"なわたしでも、本書を読んで「生活を楽しもう!」と思えました。

おみそ

それでは、本の世界をいっしょに旅しましょう

星野源『そして生活はつづく』ってどんな内容?【あらすじ】

星野源『そして生活はつづく』のあらすじや内容をイメージして画像を貼りました。
そして生活はつづく あらすじ

『そして生活はつづく』には一貫したテーマがあります。

それは、"つまらない毎日の生活を面白がる"です。

エッセイ初心者にも自信をもっておすすめできる一冊。

読んだ後、心がふっと軽くなる作品です。

内容(目次)

  • 料金支払いはつづく
  • 生活はつづく
  • 連載はつづく
  • 子育てはつづく
  • 貧乏ゆすりはつづく
  • 箸選びはつづく
  • 部屋探しはつづく
  • ビシャビシャはつづく
  • ばかはつづく
  • はらいたはつづく
  • おじいちゃんはつづく
  • 口内炎はつづく
  • 舞台はつづく
  • 眼鏡はつづく
  • ほんとうにあった鼠シリーズ 「はたち」漫画…小田扉 原作…星野源
  • ひとりはつづく
  • 文庫版特別対「く…そして生活はつづく」星野源×きたろう

※太字は特におすすめのエピソードです

感想:『そして生活はつづく』星野源が挑戦し続ける理由

星野源『そして生活はつづく』をイメージした画像を貼りました。
そして生活はつづく 感想

一言で感想を言うと、どんなに平凡な日常でもエンターテインメントになると思わせてくれる、読んでいて楽しいエッセイでした。

面白おかしいだけでなく、星野源さんの価値観にも触れることができ、彼が様々なことに挑戦し続ける理由が分かりました。

日常の話なのに終始くすっと笑ってしまう

『そして生活はつづく』は"つまらない毎日の生活を面白がる"をテーマにしたエッセイ。

言葉の通り、読んでいてくすっと笑ってしまう楽しいエピソードがたくさんありました。

書いてあることと言えば、

  • 携帯料金の支払い
  • 洗濯の話
  • 掃除
  • 箸選び
  • 引っ越し など

本当に普通の日常のことなんです。

そんな普通の日常が面白いの...?

悩んでいる人(飼い主)
おみそ

普通の生活を面白く書けてしまうのが星野源さんのすごいところです

おもしろポイント

  • 毎日の生活で起こるちょっとしたハプニング
  • 星野源さんの独特なものの見方
  • リズムのいい文章

とにかく文章のリズム感がよく、登場する人との会話が面白いです。

源さんが話したり動いたりする姿とそのときの感情がよく伝わってきます。

星野源さんの慌てる様子からしんみりしている姿まで、存分に楽しむことができます!

まるで、ショートコメディを観ているかのようです。

おみそ

文章を読んでいることを忘れちゃいました

にも関わらず、心に響く、考えさせられる内容の話もある。

読んだ後には不思議と心が軽くなっているそんなエッセイでした。

星野源が様々なことに挑戦し続ける理由

歌手であり役者でありエッセイストでもある星野源さん。

そんな多才な彼が様々なことに挑戦し続ける理由を本書では次のように話していました。

「やれなかったことができるようになる方がおもしろい。」

つまり、才能がないことができるようになるからこそ、面白さがあると考えていたのですね。

ただ、世間一般は「得意なことを続ける」「一つのことをやり抜く」ことが美徳とされているのも事実。

実際星野源さんは、音楽に加え芝居、文章を始めることを周囲の人から散々止められたそうです。

昔から、何かと一つにしぼれない子供だった。だから、音楽と芝居をやり始めたときも、周りから止められてびっくりしたのである。

星野源『そして生活はつづく』「部屋探しはつづく」p77~79より引用・抜粋

源さんをよく知る、身近な人でさえも反対したそう...

「どっちかに絞ったほうがいいよ。こういう世界で二足のわらじを履いちゃダメ

星野源『そして生活はつづく』「部屋探しはつづく」p77~79より引用・抜粋

「源ちゃんは役者より音楽のほうが才能があるから、役者なんてやめて音楽に専念したほうがいいよ」

文章の才能もあんまりないんだからもうやめなよ」

星野源『そして生活はつづく』「部屋探しはつづく」p77~79より引用・抜粋

さらには母親からもこう言われてしまいます。

「あんた不器用だしいつも片手間になるんだから。二兎追うものは一兎をも得ずって言うでしょ」

星野源『そして生活はつづく』「部屋探しはつづく」p77~79より引用・抜粋

それでも、彼は自分の信念を曲げようとはしませんでした。

でも、もちろん役者の才能も文章の才能も特にないのはわかってたけど、わかってるからこそやれるようになりたいし、上手くできないことだからこそ憧れるわけで。

最初からもし上手くできたらそれはそれでいいのかもしれないが、やれなかったことができるようになったらそれはそれですごいことだし、実はそっちのほうがおもしろいんじゃないかと思う。

星野源『そして生活はつづく』「部屋探しはつづく」p77~79より引用・抜粋

周りからこれだけ止められて才能がないと言われたら、普通やめちゃいますよね?

才能のある音楽一本でやろう!と思うのではないでしょうか。

それでも自分の思いを貫いてきたからこそ、今の星野源があるのですね。

感想

私はこの話を読んで、「そんな風に考えちゃってもいいんだ!」と衝撃を受けました。

一つのことに集中して取り組んでいる人の方がかっこいいイメージがあったからです。

もちろん、いくつものことを同時に、真摯に取り組むにはものすごい努力と苦労必要です。

それでも、苦労を表に出さない星野源さんは本当に尊敬できる人です。

ちなみに、そんな星野源さんのものすごい努力と苦労は、2作目のエッセイ『よみがえる変態 (文春文庫)』で読むことができます。

エピソード内容&名言:星野源『そして生活はつづく』

「生活」がイメージできるよう家族が映った画像を貼りました。
『そして生活はつづく』 おすすめエピソード 

面白いエピソードがたくさん詰まった『そして生活はつづく』ですが、今回はその中から2つにしぼって紹介します。

おすすめエピソード&名言

  • 生活はづつく【生活が苦手なあなたに】
  • 子育てはつづく【母の想いに目頭が熱くなる】
おみそ

これを読んでからエッセイを読み返すとより楽しむことができます

生活はつづく【生活が苦手なあなたに】

「そして生活はつづく」というタイトル通り、源さんは「生活がつづく」にて自身の生活について語っています。

人は生まれてから死ぬまで生活から逃れることはできない。誰だってそうだ。

一見華やかな世界にいるように見える芸能人や、一見ものすごく暗い世界にいるように思える犯罪者だって、当たり前に生活をしている。

星野源『そして生活はつづく』「生活はつづく」p25~27より引用・抜粋

大切なことに気付かせてくれる名言です。

全ての人に平等に課せられているものは、いずれ訪れる「死」と、それまで延々と続く「生活」だけなのである。

星野源『そして生活はつづく』「生活はつづく」p25~27より引用・抜粋

生きている限り、自分の生活と向き合わなけらばならず、その生活の連続が人生です。

でも私は、生活というものがすごく苦手だ。

星野源『そして生活はつづく』「生活はつづく」p25~27より引用・抜粋

***ちょい足しストーリー***

"ものすごく"を付けるほど生活が苦手な星野源さん。

その理由を、劣等感を逃避できる世界(映画、芝居、音楽など)に夢中になって"普通の生活"から逃げていたからと語ります。

その世界から帰るといつも虚無感に襲われる。

そして、劣等感を逃避できる世界に逃げ続けた結果、源さんは過労で倒れてしまいます。

*************

生活をするというのは言い換えれば、普通の自分と向き合うということです。

つまらない生活を大事にするのは意外と難しいですよね。

実際私も、「ちゃんと生活できているか?」と聞かれたら素直にうなずくことができません。

最後に、そんな生活が苦手な人に響く、源さんのお母さんの言葉を紹介します。

「過労?……ああ。あんた、生活が嫌いだからね」

「掃除とか洗濯とかそういう毎日の地味な生活を大事にしないでしょあんた。だからそういうことになるの」

星野源『そして生活はつづく』「生活はつづく」p28~29より引用・抜粋

"ものすごく生活が苦手"な星野源さんが楽しみながら生活を大切にしようとする姿を書いたのがそして生活はつづくなのですね。

子育ては続く【母の想いに目頭が熱くなる】

星野源さんのお母さんとの思い出を語ったエピソードです。

源さんのお母さんは面白い方で、読んでいるだけで笑えます。

源ママのおもしろエピソード

  • 母親のことを「美人のようこちゃん」と呼ばせる
  • 源さんは「宇宙から落っこちてきた星の王子様」だとウソをつく
  • 「私は星の王女だから、迎えがきた。さようなら!」と言って家を出る
  • 「排水溝に、吸い込まれるー!」と言って源さんに助けを求める。

幼きころの源さんはこれらの破天荒な発言やウソにまんまと引っかかり、翻弄されます(笑)

源さんは母親が変な言動をするの理由を「自分の子供を使って遊んでいた」と考えていました。

大人になってからこのことを思い出し、「なぜそのようなことをしていたのか。」不思議に思った源さんが聞くと、母はこう答えました。

「だって、学校に行って帰ってくるたびに源の顔が暗くなっていくんだもん。それを無理に頑張れって言うのも嫌だし、だからせめて家の中だけでは楽しくいてもらおうと思って、いろいろしたの」

星野源『そして生活はつづく』「子育てはつづく」pより引用・抜粋

子供を使って遊んでいるようで、実は源さんのことを心から心配していたのです。

「がんばれ!暗い顔するんじゃない!」

子供を心配すると、つい強く言いたくなってしまうのが親というもの。

ですが源さんのお母さんは、親として子を心配して励ましたいという気持ちを「源さんを楽しませる」という方法で表現していたのです。

子育てをする親にも響く名言ですね。

星野源さんは「くだらないの中に」という歌でこのような詞を書いています。

くだらないの中に愛が

人は笑うように生きる

お母さんとの話は、まさに"くだらないの中に愛"を感じるエピソードでした。

おみそ

「子育てはつづく」は最後の一行がとても感動的でした

星野源の歌と『そして生活はつづく』

星野源の歌について書くため、イメージとしてギターの画像を貼りました。
星野源の歌と『そして生活はつづく』

最後に、『そして生活はつづく』のエッセンスを感じる星野源さんの歌詞を紹介します。

おみそ

エッセイといっしょに楽しんでもらえたらうれしいです

悪いことは重なるなあ

苦しい日々は続くのだ

赤い夕日が照らすのは

ビルと日々の陰だけさ

星野源「ばらばら」

営みの街が暮れたら色めき

風たちは運ぶわ カラスと人々の群れ

意味なんかないさ 暮らしがあるだけ

ただ腹を空かせて 君の元へ帰るんだ

星野源「恋」

つづく日々を奏でる人へ

すべて越えて届け

星野源「アイデア」

ただ 幸せが

一日でも多く

側にありますように

星野源「Family Song」

『そして生活はつづく』レビューをチェックする

まとめ:日常はエンタメだ!星野源『そして生活はつづく』内容&感想

本の感想のまとめだと分かるよう本の画像を貼りました。
まとめ

星野源さんの日常を面白おかしく綴った1作目のエッセイ『そして生活はつづく』の内容や感想をお届けしました。

この記事のまとめです。

本記事のまとめ

  • 生活が苦手な星野源が日常を面白おかしく描いたエッセイ
  • 才能がなくても挑戦し続ける哲学が分かる
  • 心が軽くなり、生活を楽しもうと思える作品

当ブログ「くもゐなす茶房」では、エッセイの書評記事を豊富に取り揃えています。

星野源さんの他のエッセイについても詳しく知りたいという方は、こちらの記事「星野源のおすすめエッセイ本4作をファンが紹介!」がおすすめです。

最後に、『そして生活はつづく 』を書いた星野源さんの思いが最も伝わる名言で締めます。

人間はどんな状態であろうと、その中での幸せを無理やりにでも探し出し、それを糧に生きてゆく。

星野源『そして生活はつづく』より引用

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。

おみそ

それではまたお会いしましょう♪

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