漫画『恋する寄生虫』2巻のあらすじや読んだ人の感想知りたい!
映画化されたけど、漫画版や原作小説も気になる!
そんなお悩みを解決します!
どうも、おみそです。
年100冊読書を楽しむ、当ブログ「くもゐなす茶房」の看板猫です♪
今回は、実際に私が友人におすすめした漫画
『恋する寄生虫』2巻の見どころ、感想をお届けします。
小松奈菜さんと林遣都さん主演で映画化されることで注目されている作品ですね。
映画情報は、映画『恋する寄生虫』公式HPでチェックすることができます。
よろしければどうぞ。
この記事は、所々ネタバレがあります。未読の方はご注意ください。
1巻の見どころ、感想は「漫画『恋する寄生虫(1)』ネタバレ感想・徹底考察!」の記事をご覧ください。
それでは、一緒に本の世界へ潜りましょう。
『恋する寄生虫(2)』の概要
漫画『恋する寄生虫』の概要です。
- 題名:『恋する寄生虫(2)』
- 原作:三秋縋(みあきすがる)
- 漫画:ホタテユウキ
- キャラクター原案:しおん・ホタテユウキ
- 連載雑誌:月刊少年エース
- 出版社 : KADOKAWA
- 発売日 : 2019年7月26日
- 巻数 : 全3巻
『恋する寄生虫』を一言で表すと、
恋愛✖ミステリー✖SF
第2巻はミステリー、SF要素多めです。
ここから先は1巻のあらすじになります。ネタバレになりますので、ご注意ください。
以下、簡単なあらすじになります。
操り人形の恋で何が悪いというのだろう?
佐薙ひじりの恋人となった高坂賢吾に、
和泉が衝撃的な事実を告げる。「あんたの頭の中には新種の寄生虫が住み着いている。あんたは佐薙ひじりを運命の相手だと思っているかもしれないが、その感情は<虫>によって作り出されたものだ。」
『恋する寄生虫(2)』 裏表紙より引用
真実を知った二人の「操り人形の恋」の行方は————。
漫画をより楽しめる!ここが見どころ!
『恋する寄生虫(2)』をより楽しむための見どころを紹介します。
一つずつみていきましょう!
<虫>とは何なのか?
「あんたたちの恋は操り人形の恋に過ぎないのさ」
1巻の最後に、「高坂の頭の中には新種の寄生虫=<虫>がいる」ことが明らかになりました。
和泉が言うには、高坂が社会に馴染めなかったり、恋をしたりしているのは<虫>の影響によるものだと。
<虫>は佐薙(さなぎ)にも寄生していて、二人に恋愛感情を抱かせていると言うのです。
ですが、急にそんな現実味のないことを言われて、すぐに信じられるはずがありません。
動揺を隠せない高坂でしたが、和泉に連れられ、瓜実診療所にやってきました。
どうやら瓜実(うりざね)という内科医が<虫>についての何かを知っているようなのです。
真実を知った高坂の感情は、いまだ「半信半疑」
頭の中の<虫>が宿主である人間の意思決定にまで影響を与えているというのですから当然です。
高坂は、
社会に馴染めないことが<虫>のせいというのは「虫がよすぎる」のではないか、と瓜実に伝えます。
それに対して瓜実は、
「これは虫が良い話ではありません。虫が悪い話なのです。」
そう言うと、ある医者と患者が病院で自殺したという記事を高坂に見せます。
「あなたたちも彼らと同じ道を歩むことになるかもしれません。」
<虫>とはいったい何なのか?
その疑問を解き明かすため、
虫に翻弄された医者と患者の話、そして佐薙の過去が語られるのです。
虫の正体が明かされるエピソードが2巻の見どころの一つですね。
真実を知った二人の選択は…?
「高坂さんは<虫>を殺すの?」
2巻のもう一つの見どころが、真実を知った高坂と佐薙の選択です。
瓜実から真実を聞いた高坂は、<虫>を駆除する治療を受けるか、否か
という選択を迫られます。
それは、佐薙も同じでした。
その後、二人はちがう選択をします。
異なる選択をした二人の行方に注目です!
『恋する寄生虫(2)』の感想・考察
1巻を読んだ方はもうお分かりかと思いますが、
『恋する寄生虫』、めちゃくちゃ面白いですね。
その上で、どんなところが面白いのか、個人的な感想と徹底考察をしていきます!
※ここからはネタバレ感想・考察になりますので、ぜひ漫画を読んでからご覧ください。
回想シーンが激ムズ!図解で解説します!
2巻の前半は、<虫>によってどんな被害が出ているのか、についての話です。
<虫>の謎に迫るため、高坂が知らないところで起こっていた事実を知らされることになります。
ですが、ここは急に登場人物が増えて、難解な話も出てくるため、初見だと理解が難しいところがあります。
そこで、<虫>に翻弄された人々の話を簡単な図にまとめました!それがこちら。
一連の回想シーンにより明らかになったことは、
- <虫>に寄生された宿主の人間は何らかの強迫性障害になり、人間がきらいになる。
- <虫>を駆除する治療を受けようとするとそれを拒む傾向がある。
- <虫>が宿主の恋愛感情にまで影響を与えてる可能性がある。
- それはなぜかというと、<虫>は異なる宿主の中で育ったもの同士で宿主間を移動して生殖をおこなうからである。
- <虫>は何らかのシグナルを発していて、感染者同士を引き合わせている。
- 宿主同士が結ばれるて、その後二人とも自殺した例が複数ある。
ということです。甘露寺教授は自身に寄生虫を宿すことで、これらの可能性を示したのです。
また、和泉(父)は娘の死によって、<虫>を根絶するための手伝いを志願していた。
和泉が<虫>の件に関わる動機が明らかになり、ここも腑に落ちましたね。
このように、新種の寄生虫の謎が細部まで丁寧に説明されているところが、恋する寄生虫の魅力ですね。
さらに終盤では「<虫>に寄生された宿主の死」の秘密が明らかになります。
ライト文芸作品でありながら、本格的なSFを描いていることで、ミステリー要素や哲学性を秘めた深い物語になっているのかもしれません。
佐薙の選択は何を意味するのか
操り人形の恋で何が悪いというのだろう?
幸せでいられるなら私は傀儡(かいらい)のままで構わない。
<虫>に操られているという事実を知った二人は、それぞれ異なる選択をします。
佐薙→虫を受け入れる<YES>
高坂と一緒に過ごせるのであれば、<虫>に操られていてもかまわない。
寄生虫ありきの恋でいい。
高坂→虫を拒む<NO>
このままだと命を落とすかもしれない。<虫>がいると社会に馴染めないまま。
<虫>にコントロールされていると知りながら、それでも操られることを選択した佐薙の判断は自由意志によるものなのでしょうか。
私は、佐薙の自由意志によるものだと考えます。
理由は
- 佐薙は以前にも治療を拒んでいるがその時とは、動機が違うから。
- 同じ選択をしていることは事実。だが、操られることを選択したのは佐薙自身の意志だと思うから。
- 甘露寺教授が自分の恋愛感情を冷静に分析できたように、人嫌いになることや恋愛感情はコントロールされていたとしても、それを客観的に捉える理性はあると思うから。
みなさんは、どのように考えますか?
とこのように、<虫>という存在によって、「自由意志とは何か?」という哲学的なテーマが生まれ、読者の思考を促すのが、SFの面白いところですね。
『恋する寄生虫』はSF要素を哲学的な問いに見事に昇華させています。
漫画『恋する寄生虫(2)』原作ファンのネタバレ感想・徹底考察:まとめ
今回は、『恋する寄生虫(2)』の見どころや感想を紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
<虫>の存在を知った二人の選択に目が離せません!
恋愛やミステリー、SF好きな方は、本書を手に取ってみることをおすすめします。
素敵な読書体験を味わうことができると思います。
3巻はいよいよ完結です!
3巻は漫画オリジナルストーリーにも注目ですね。
☆続編情報
『寄生虫(3)』のネタバレ感想・考察も投稿予定です。
記事にしました!続きが気になる方はこちらの記事「【完結】漫画『恋する寄生虫(3)』原作ファンのネタバレ感想・徹底考察!」をご覧ください。
漫画、小説全体のあらすじ、感想などを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
「漫画『恋する寄生虫』あらすじ・ネタバレ感想!【完結】【小説とのちがいも解説!】」
「【映画原作】小説『恋する寄生虫』あらすじ・ネタバレ・感想!孤独な二人の恋物語」
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでもあなたのお役立てていれば幸いです。
それではまた、お会いしましょう♪